AGA治療薬として代表的な「プロペシア」(主成分は「フィナステリド」)。
だいぶ前になりますが、私も2007年頃に22歳でAGAを発症し、1年間フィナステリドを服用してました。
結果から言うと、私の場合の効果は「抜け毛がやや減った」というくらいでした。
もちろん改善する人も多いですし、今でも最初に薄毛対策をするなら「フィナステリド」がベストだと思ってます。
そして、今思うと1年で見切るのは早かった気もしますし、もっとこうすれば良かったと思ってることもあります。
そこで、参考になりそうな体験談を含めつつ、フィナステリドの効果・副作用・価格・ジェネリック・入手方法についてまとめました。
フィナステリドに次いで開発された新しいAGA治療薬「デュタステリド」についても合わせて紹介します。
プロペシア(フィナステリド)とは | 働き・効果
AGA(男性型脱毛症)の主な原因は脱毛ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」。この脱毛ホルモン「DHT」は5αリダクターゼとテストステロンが結合することで生成されます。
フィナステリドは5αリダクターゼとテストステロンの結合をブロックし、「DHT」の生成を抑えることで、AGAを改善する効果があります。
フィナステリドは元々、前立腺肥大の治療薬「プロスカー」という薬の主成分でした。
脱毛ホルモン「DHT」は前立腺肥大にも関係したホルモンのため、「プロスカー」を作ったらたまたま薄毛にも有効だったというわけです。
日本では万有製薬(現MSD株式会社)が臨床試験を実施し、2007年より「プロペシア」として国内での処方が開始されています。
フィナステリドに次ぐ新しいAGA治療薬「デュタステリド」
フィナステリドに次いで、「デュタステリド」という進化版的なAGA治療薬も出ました。
販売開始はフィナステリドが2007年で、デュタステリドは2015年から。薬名は「ザガーロ・アボルブ」などがあります。
デュタステリドは次の点でフィナステリドより効果が期待できます。
- フィナステリドは脱毛ホルモン「DHT」の原因=5αリダクターゼ「Ⅱ型」しかブロックしないのに対して、デュタステリドは「Ⅰ型」と「Ⅱ型」の両方をブロックする
- フィナステリドの半減期(薬成分の血中濃度が半減するまでの時間)が数時間なのに対し、デュタステリドは数週間に及ぶ
今のところ、フィナステリドより値段が高い傾向があったり、フィナステリドでも十分効果がある人が多いので、一概にどっちがいいかは言えなさそうです。
フィナステリドが効かなかった人は試してみる価値はあると思います。
以下の内容はフィナステリドの説明ですが、おおむね両方に当てはまる内容になります。
98%の人に効果あり | プロペシア(フィナステリド)の臨床試験の結果
20歳から50歳の成人男性がフィナステリドを1日1回飲み続けた臨床データがあります。
参考 プロペシア®錠の臨床効果<国内データ(3年)> | 浜松町第一クリニック
試験の結果は服用した人の98%に3年間、AGAの進行が認められなかったということです。
↓「頭頂部」のデータで、「前頭部」もほぼ同じ数字となってます。 ※端数は四捨五入。
頭頂部の臨床データ | ||
---|---|---|
7段階評価 | 投与1年後 | 投与3年後 |
著名改善 | 2% | 6% |
中等度改善 | 9% | 37% |
軽度改善 | 48% | 34% |
不変 | 40% | 20% |
軽度進行 | 2% | 2% |
中等度進行 | 0% | 0% |
著名進行 | 0% | 0% |
プロペシアは「AGA抑制が目的・発毛するためにはミノキシジルが必要」と言われてるのを見かけます。
でも、臨床データでは8割くらいの人が「改善」して髪も生えてますし、実際フィナステリドだけで発毛してる体験談も見かけます。
フィナステリドだけで回復できれば、一番安上がりですし、最高のパターンだと思います。
↓1年後の頭頂部と前頭部のデータを比較してみるとこんな感じです。 ※端数は四捨五入
1年後の頭頂部と前頭部のデータの比較 | |||
---|---|---|---|
評価 | 改善 | 不変 | 進行 |
頭頂部 | 58% | 40% | 1% |
前頭部 | 58% | 40% | 2% |
頭頂部と前頭部でほぼ差はない感じになってますが、一般的に生え際はそれ以外の箇所より改善しにくいと言われてます。
そのため、「前頭部」も「生え際」に絞ると「改善・不変」の数値はもっと低くなるような気がします。
1年間飲んで変化が見られなかった、抜け毛も止まらなかった私は生え際(M字部分)です。
効果に関する重要なポイント
それは次の2つ。
①効果が出たからといって飲まなくなると、AGAの進行が再発します。
そして、ここも重要なポイントですが、フィナステリドを服用していた期間もなかったことにはなりません。
医学的には服用を止めると元々フィナステリドを飲んでなかった状態まで元に戻る。言わば、ダイエットサプリで5kg痩せて、サプリを辞めたら絶対に5kgリバウンドしてしまうような感じです。
つまり、一旦フィナステリドを飲み始めたら、薄毛になってもいいという期間まで飲み続ける「覚悟」も必要ということです。
②は髪のヘアサイクルが関係しています。AGAは髪のヘアサイクルが乱れることで薄毛が進行してしまう症状で、そのヘアサイクルを元に戻すためには一定の時間が必要なためです。
その他、次の辺りがポイントになるかと思います。
「男性型脱毛症の診療ガイドライン」による推奨度
日本皮膚科学会がAGAの治療法を有効性の観点からA〜Eの5段階の推奨度を分けた「男性型脱毛症の診療ガイドライン」を発表しています。
それによるとプロペシアの主成分である「フィナステリド内服」は推奨度A(強く勧める)に指定されています。
参考 「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017 | 日本皮膚科学会」
男性型脱毛症の診療ガイドライン 2017年版 | |
---|---|
推奨度A |
|
同じくAGA治療薬として有名なミノキシジル外用(塗り薬)と、後述するフィナステリドと同等のデュタステリド内服も推奨度Aランクになってます。
ミノキシジル内服は外用薬よりも(かなり)効果が高いですし、AGAクリニックでも普通に処方してます。
しかし、実はまだ国として認可がおりていないことや副作用の懸念から、推奨度はDランクになっています。
フィナステリドはそういった医学的にも臨床データ的にも文句なしに勧められるAGA治療薬と言えます。
ちなみに、内服薬は外用より効果が高いことやこれまで見たネット情報・医学的データを総合して私見を述べると、実質的な効果は次のような順番になると思ってます。
ミノキシジル内服 > デュタステリド内服 ≒フィナステリド内服 > ミノキシジル外用
プロペシア(フィナステリド)の注意点 | 飲み方・副作用・初期脱毛
フィナステリドは普通に国内で販売されてるものですし、過度に心配する必要はない薬です。
一般的な他の薬と比べても副作用の懸念、注意点も多くありません。
しかし、最低限知っておかなければいけないこともありますので、まずはAGAクリニックで医師の診断の元、服用をし始めるのが安心です。
参考サイト プロペシアの正しい服用方法と処方 | 浜松町第一クリニック
プロペシア(フィナステリド)の飲み方について
「食事の前後、他の薬との相性」など、飲み方に関して特に決まり事はありません。
毎日、同じくらいの時間帯に一日一錠飲み続けるだけです。
ただ、日常生活でそこまで気をつけるようなことではないですが、以下のような注意点があります。
医学的に妊活・子作り時に女性への影響はないとされてますが、念のため服用を中断する方もいるようです。
この辺りはパートナーや医師と相談して判断するのがベストでしょうね。
プロペシア(フィナステリド)の副作用について
AGA治療薬のミノキシジル(特に内服)は継続が難しい副作用が出たという話を聞くことがあります。
でも、フィナステリド内服に関しては、そういう話はほぼ聞いたことがないですし、私自身、特に何もありませんでした。
プロペシアの臨床試験では副作用の可能性・症例は約4%(276例中14件)ということです。
プロペシア(フィナステリド)の初期脱毛について
プロペシアを飲み始めると、一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」が起こる人がいます。
この「初期脱毛」は副作用というわけではありません。
参考プロペシアの初期脱毛について | 新橋ファーストクリニックのブログ
通常、一日の抜け毛は「50〜100本」、AGAだと「200本」、初期脱毛は「200〜300本」という目安を見かけます。
でも、通常でも50本抜けてるのに気づかないので、気づくレベルだともっと少ないでしょう。
体感でいつもより明らかに抜け毛が増えて、一定期間続いたら初期脱毛の可能性があります。
フィナステリドの副作用は聞かないけど、初期脱毛は結構聞きますね。
心配する声を見かけますが、初期脱毛は影響が出てる証拠でもあるので、むしろ喜んでも良さそうです。
私の場合、初期脱毛がなくホッとしてましたが、効果がない前兆だったとも受け取れます。
フィナステリド内服薬の入手方法 | 価格・ジェネリック医薬品
まず、AGA治療は健康保険の対象とならない自由診療のため、次のような特徴があります。
- 病院に行く時も保険証は不要
- 同じ製品でも病院によって値段に幅がある
「ジェネリック医薬品」というのは後発医薬品のことで、同等の効用があり、価格が安い薬のことです。
プロペシアにもジェネリックがあるので、特にこだわりがなければジェネリックを購入したほうがいいでしょう。
大体の値段をまとめるとこんな感じです。
フィナステリド(1mg)の種類 | ||
---|---|---|
種類 | 薬名・価格例 | 入手方法 |
先発医薬品 | 「プロペシア」28錠 6,500円 |
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国内製ジェネリック |
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|
※ どの病院も必ず全製品処方してるわけではないです。
※ AGAクリニックでは独自の内服薬を販売していることもあります。
もう一つ、これ以外の入手方法として、アイドラッグストアー、オオサカ堂などの個人輸入通販サイトから海外製品・海外製ジェネリックを購入するという方法もあります。
値段で比べると、海外製品・海外製ジェネリックが最も安いです。
ただ、よくAGAクリニックでは「個人輸入での海外製品は偽薬の可能性や安全性に不安あり」と注意を促してます。
正直、個人輸入を利用してる人も多いですし、一概に危険とは言えない気もします。
ただ、一つ言えるのは、
少なくとも最初の6ヶ月間は絶対にAGAクリニックで医師の診断・処方の元で服用した方が良い、ということです。
普通に考えて副作用の可能性のある内服薬を自己判断で飲み始めるのは不安ですし、人にも勧められません。
フィナステリドの体験談と参考になりそうなポイント
2008年頃、23、4歳の時に1年間ほど試してみたフィナステリド。
私自身はほぼ効果は感じられず、その後、入れ替わりでミノキシジルを始めたら断然効果があったため、そのまま服用を辞めていました。
でも、いくつか「もっとこうしていれば良かったかも」と思ってる点もあります。
いずれにしても改善しにくい生え際だったのがネックだったかもしれませんが、参考にしてもらえたらと思います。
プロペシア(フィナステリド)まとめ | メリット・デメリット
フィナステリドのデメリット・メリットのまとめです。
フィナステリドとミノキシジルは現在、最も主流で有効なAGA治療になります。
費用・手間的に考えてもコスパはだいぶ高いので、薄毛対策の一歩目でまずは試してみる価値はあると思います。
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