抜け毛・薄毛を改善するための基本知識とロードマップ | AGA治療歴10年が解説

AGA治療
薄毛に悩む人
薄毛に悩む人

薄毛対策にはどんな方法があって、何が一番いいの?

抜け毛が気になってくると、まずそんな疑問が浮かぶと思います。

私自身ももう10数年前、まだ22歳の時にAGA(男性型脱毛症)を発症。それ以来、様々な対策をしてきました。

これまで試した薄毛対策
  • 育毛剤、育毛シャンプー、育毛サプリ
  • AGA治療薬(フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル内服・外用)
  • 注入治療(HARG療法)
  • 育毛サロン(お試し体験やカウンセリングのみ)
  • 植毛(カウンセリングのみ)

この記事ではまず薄毛対策の基本や全体像についてまとめました。

そして、その中で「今最も主流で多くの人にとってベターなのはこれ」という方法をお伝えします。

結論から言うと、やはり現在の最善策はAGA治療で、私もこれで救われました。

AGA発症から10数年、今だにハゲに見えない状態を保ててるのは間違いなくAGA治療薬のおかげです。

関連記事 ブログ開設の挨拶とこれまでの薄毛の経過について

ポイントポイントで詳しい内容は別記事に書いてますので、気になるものがあったらそちらも参考にしてみてください。※準備中で随時追加予定。

参考書籍 「薄毛治療の新常識」麻生泰 著
参考書籍「やさしくわかる!毛髪医療最前線」板見智 監修

男性の薄毛の主な原因はAGAという病気の一種

AGAは「Androgenetic Alopecia(男性型脱毛症)」の略で、男性ホルモンを原因とした脱毛症のことです。

基本的に男性の薄毛はこのAGAで、40代では3人に1人、国内に1200万人以上いると言われています。

AGAの原因とメカニズム

AGAは4つの要素が原因となり、次のようなメカニズムで起こります。

Point

5αリダクターゼテストステロンが結合し、ジヒドロテストステロン(DHT)に変化。このDHTが毛乳頭にある男性ホルモンレセプターと結合することによって、髪を作る毛母細胞の働きが弱まり、抜け毛へと繋がる。

ジヒドロテストステロン(DHT)は脱毛ホルモンとも呼ばれ、図にするとこんな感じです。

AGAで脱毛するメカニズム
AGAのメカニズム

「ハゲは遺伝する」というのは、DHTに対する男性ホルモンレセプターの感受性の強さ(影響の受けやすさ)が遺伝することがあるためです。

その他、「食生活の乱れ、睡眠不足、運動不足、ストレス、タバコ、お酒の飲み過ぎ」など生活習慣的な要因が、毛根の血行不良や栄養不足を招き、抜け毛の要因となります。

AGAの2つの主な要因
① DHT(脱毛ホルモン)髪を作る毛母細胞の働きが弱まる
② 生活習慣に関する諸要素毛根の血行不良・栄養不足

AGAは「ヘアサイクル」が乱れることで、薄毛が進行していく

AGAが発症する箇所は、主に頭頂部(O型)か、生え際(U型・M型)、もしくはその両方のパターンに分かれます。

どんなにハゲてる人でも、側頭部と後頭部は髪が残ってますよね。これは側頭部と後頭部では脱毛ホルモン「DHT」がわずかしか生成されない(男性ホルモンレセプターが少ない)ためです。

また、髪には「成長期→退行期→休止期」という「ヘアサイクル」があって、休止期の髪が抜ける分には問題ありません。

しかし、脱毛ホルモン「DHT」によってヘアサイクルが乱れて(短縮されて)、まだ成長期の髪が抜けるようになってしまいます。

そして、それが続くと徐々に短く細い髪が増えて、薄毛が進行していくのです。

AGAによるヘアサイクルの乱れ
AGAによるヘアサイクルの乱れ

重要なポイントは2つ。

  1. AGAは一旦発症したら進行し続ける。
  2. 若ければ若いほど、早ければ早いほど回復しやすい。

例えると、虫歯に近いイメージです。もし、抜け毛を止めたかったら、できるだけ早く何かしら手を打つしかありません。

AGAの主な要因は2つなので、改善するためのアプローチも大まかに分けると2つに絞られます。

AGA対策の2種類のアプローチ
①AGAの抑制脱毛ホルモン「DHT」の生成をブロックし、抜け毛を防ぐ
②発毛・育毛の促進血行促進、髪を作る毛母細胞の活性化させ、髪を生やす

薄毛対策は沢山ありますが、どれもこの2つのどちらか、もしくは両方を目的としたものです。

AGAか判断する3つの方法

AGAに気づく一番のキッカケはやはり自分で「異変」を感じることでしょう。

  • シャンプーや整髪時にいつもより抜け毛が多い
  • 枕や床に抜け毛が目立つ。まだ成長期の細くて短い抜け毛が多い
  • 生え際、頭頂部が薄くなってきた気がする

髪は通常「毎日50〜100本抜ける」と言われますが、元々そんな毎日何十本も抜けてるのに気づかないですよね。

普通に「なんか抜け毛が多いな…」という状態が数週間〜数ヶ月続いたら、AGAを疑ってみるべきだと思います。

具体的にAGAか診断する方法は3つほどあります。

  • AGAクリニックでの頭髪検査(マイクロスコープ・医師による問診)
  • 育毛サロンでの頭髪検査(マイクロスコープ・抜け毛検査)
  • AGAクリニックの遺伝子検査/通販で購入できる遺伝子検査キット

AGAクリニックや育毛サロンは無料〜低料金でやってくれるところが多いので、基本的にこのどちらかです。

遺伝子検査はあくまで可能性と傾向が分かるだけですし、数万円するのでやる人もほとんどいないです。

色々ある薄毛対策。まずは試したい有効な方法は?

現在、AGA治療・薄毛対策には12種類ほどあります。

大きな違いは「医療行為・医薬品かどうか」「アプローチの種類 ①AGA抑制 ②発毛・育毛促進」の2つです。

薄毛対策の種類を大まかに分類

AGA・薄毛対策12種類を比較

「フィナステリド」や「ミノキシジル」は成分名で薬品名としてはフィナステリド=「プロペシア」、ミノキシジル(外用)=「リアップ」が有名です。

AGA・薄毛対策の方法
種類内容
フィナステリド内服医①脱毛ホルモン「DHT」の生成をブロックする
例)「プロペシア」
ミノキシジル内服・外用医②血流や毛母細胞を活性化させる
例)「リアップ」
注入治療医②成長因子や栄養成分を直接頭皮に注入
例)HARG療法、育毛メソセラピー
植毛医②AGAの影響を受けない後頭部などの部位を移植
LED光治療医②毛乳頭細胞を刺激し、毛を増殖させる物質の分泌を促す
毛髪再生医療医②毛髪を作る細胞を培養して増やし、頭皮に移植
育毛・発毛サロン①②医療行為以外の技術で薄毛を改善
育毛剤①②医薬品以外で頭皮環境の改善、抜け毛の予防、育毛を促す
育毛シャンプー①②頭皮環境の改善、抜け毛の予防、育毛を促す
育毛サプリ
その他生活習慣の改善
①②頭皮環境の改善、抜け毛の予防、育毛を促す
増毛今ある髪の毛に人工毛を巻きつけて増毛する方法
かつら・ウィッグ頭部にかぶる人工毛の装身具
Memo
  • AGA界隈で使われる「育毛」と「発毛」の意味の違い 「育毛」は今ある毛を成長促進させること。「発毛」は薄毛が進行してる箇所から発毛させることを指します。「育毛剤」は主に抜け毛予防のための「医薬部外品・化粧品」。「発毛剤」は発毛を促進させる「医薬品」に分類されます。

「LED光治療」はまだマイナーで、「毛髪再生医療」も一般的に実用化されるのは2030年頃と見込まれています。

「増毛・かつら」はある意味確実ではありますが、まずは自分の髪の毛で回復したい人が多いと思います。

そこで、この4つはこの記事では除外して考えます。

AGA・薄毛対策の「効果・副作用・手軽さ・費用」を比較

選び方としてポイントとなるのは、やはり「効果・副作用・手軽さ・費用」の4つです。

効果に関しては日本皮膚学会が「男性型脱毛症ガイドライン2017」で推奨度を公表してるので、こちらも参考にして比較してみます。※アルファベットは推奨度。

効果副作用手軽さ費用
フィナステリド内服◎…A
ミノキシジル外用◎…A
ミノキシジル内服…D ※1
注入治療○…C2 ※2
植毛◎…B×
育毛・発毛サロン△ ※3
育毛剤× ※3
育毛シャンプー× ※3
育毛サプリ
その他生活習慣の改善
× ※3
MEMO
  • ※1…ミノキシジル内服は臨床データの不足と副作用の懸念から推奨度Dとなってます。しかし、多くのAGAクリニックが推奨しており、実質的な効果は特Aレベルです。
  • ※2…「成長因子導入および細胞移植療法=注入治療」は「C2(行わない方がいい)」という認定です。主な理由はまだ臨床データの不足からで「今後に期待」という言い方がされてます。
  • ※3…医療行為以外は効果がないわけではないですが、医療と比べると、効果・根拠ともに劣る傾向があるため「△×」にしてます。

上記のように、総合的にみると現在最も有効な薄毛対策はAGA治療薬のフィナステリド内服とミノキシジル内服・外用薬と言えます。

ベースはこれらの治療で行なって、もし余裕がある場合はプラスαで注入治療や育毛シャンプー、サプリなどを取り入れると良いと思います。

ちなみに私見込みで大ざっぱに効果の強さ(だけ)で比較すると、次のような感じになります。

植毛 > 注入治療(HARG)> ミノキシジル内服 > フィナステリド内服 > ミノキシジル外用

AGA治療の決定版|フィナステリド・ミノキシジルについて

「フィナステリド」は脱毛ホルモン「DHT」を生成する5αリダクターゼの働きをブロックしてAGAを抑制します。

フィナステリドに次いで「デュタステリド」という新薬も開発されていて、基本的な効用は同じです。

「ミノキシジル」は血行促進や毛母細胞を活性化することで発毛を促進します。

この《守りの治療=フィナ・デュタ内服》《攻めの治療=ミノキ内服・外用》のセットが現在の薄毛対策・AGA治療のスタンダードになっています。

内服薬は一日一錠を飲むだけ。外用薬は一日2回朝晩に塗るだけ。

必ずしも全部をやらなくて大丈夫ですし、コスト的にも続けやすいと思います。

値段の相場/月
フィナステリド内服3,000円〜8,000円
ミノキシジル外用4,000円〜8,000円
ミノキシジル内服4,000円〜8,000円

フィナステリド・ミノキシジルの効果と副作用

フィナ内服(プロペシア)、ミノキ外用(リアップ5%)はどちらも臨床試験で90%を超える高い効果(不変・改善を含む)が認められています。

副作用の確率は一般的な医薬品と比べてどれも高いという訳ではなく、症状も重くありません。

副作用
フィナステリド内服 プロペシアの臨床試験では約4%(276例中14件)

  • 性欲減退 … 3例(1.1%)
  • 勃起機能不全 … 2例(0.7%)
  • 肝機能障害 … 1%未満
ミノキシジル内服
  • 血液降下 … めまい、動悸
  • 多毛 … 頭部以外の毛が濃くなる
  • むくみ

ただ、可能性はゼロじゃないですし、実際、継続が難しい人も中にはいます(ミノキ内服の「多毛」だけ割とよく聞きます)。

また、副作用以外にもそれぞれいくつか注意点もあります。

そのため、特に治療を始めてから〜数ヶ月・半年は慎重に経過をみた方がいいです。

AGAクリニックでは血液検査で内服薬の服用が問題ないかチェックしてもらえますので、できれば受けた方が安心です。

AGA治療の効果に関して一言

医療行為かどうかに関わらず、(植毛以外の)薄毛対策の効果は本当に個人差があります。

理屈的には「フィナだけでは発毛しにくい、ミノキだけでは抜け毛は止まりにくい」と言えます。

でも、実際はフィナだけでフサフサになる人もいれば、ミノキだけで抜け毛が完全に止まる人もいます。←私も後者です。

確かに確率と傾向はありますが、身もふたもない言い方をすると「やってみないと分からない」と思っておいた方がいいかと思います。

初めてのAGA治療はAGA専門クリニックがベスト

AGA治療薬を入手する方法は3つあります。

  1. AGA専門クリニック
  2. AGAも扱っている一般の病院
  3. 個人輸入代行サイトで海外製品を購入

初めてAGA治療を始める場合は、ほぼAGAクリニック一択と言っていいです。

一般の病院と比べても治療方法や実績、設備が断然豊富ですし、無料カウンセリング、血液検査などのサービスも充実してます。

個人輸入は全て自己責任・自己判断での服用になるので、普通に考えて不安だと思います。

まずはAGAクリニックで医師の診断の元、服用し始めるのが安心です。

AGAクリニックを選ぶポイント

ヘアサイクルの周期からいって、どの治療薬も効果が表れる目安はおよそ半年から一年。

そのため、少なくとも半年以上は同じクリニックを利用することを念頭において選んだ方がいいでしょう。

Point
  • 通いやすさ 最近はオンライン診療対応のクリニックが増えましたが、やはり初診は対面診療必須のところが多いです。
  • 治療内容・薬の種類・値段 AGA治療は自由診療のため、同じ成分や製品でも値段に幅があります。
  • 無料カウンセリングの有無、初診料・再診料 全て無料というクリニックも多いです。

内服・外用薬の効果はどのクリニックも概ね同じ成分・成分量なので大きな違いはないと思って問題ないです。

ただ、それでも「治療実績が豊富かどうか」、「大手かどうか」は大きな判断材料になります。

値段も大事ですが、AGA治療は初期が肝心なので、信頼できそうか?きちんと経過を診てもらえそうか?も重要です。

最終的にはいくつか無料カウンセリングに行ってみて、クリニックの印象や具体的な治療内容・費用を比較して決めるのが良いかと思います。

代表的なAGA専門クリニック 3選

CMをやってるから選んだわけじゃないですが、3院ともCMでよく見かける有名なAGAクリニックです。

銀座総合美容クリニック以外は全国展開してますので、通える範囲にある可能性も高いと思います。

湘南AGAクリニック

湘南美容クリニック公式サイト

CMなどで高い知名度のある湘南美容クリニックのAGAに特化したクリニックです。

全国70院以上。リーズナブルな料金と、投薬治療からメソセラピー(注入治療)、植毛まで幅広い治療法に対応した豊富なメニューを取り揃えています。

オンライン診療や全額返金制度などオプションのシステムも充実していて、大手ならではのオールマイティさを感じます。

通える範囲にあれば、真っ先に選択肢に入れたいクリニックです。

湘南AGAクリニック
フィナ内服¥3,050
初回 ¥1,800
フィナ内服
ミノキ内服
(+サプリ)
¥13,030
12ヶ月コースの場合1ヶ月辺り¥10,864
フィナ内服
ミノキ内服
(+サプリ)
ミノキ外用
¥20,160
12ヶ月コースの場合1ヶ月辺り ¥16,805
カウンセリング ¥0
初診料・再診料¥0
血液検査¥3,870

銀座総合美容クリニック

銀座総合美容クリニック(銀クリ)公式サイト

通称「銀クリ」でお馴染みのAGA専門クリニックです。

分院はなく、新橋の本院のみですが、知名度と評判は頭一つ抜けている代表的なAGAクリニックの一つです。

2010年の開院から「患者目線」を前面に打ち出しており、銀クリの悪い評判は本当に聞かないくらいです。

銀座総合美容クリニック【銀クリAGA.com】
フィナ内服¥7,700
AGA治療内服薬¥7,150~¥19,250 ※薬品名はHPに非表示
カウンセリング¥0
初診料・再診料¥3,300・¥0

AGAスキンクリニック

AGAスキンクリニック公式サイト

ガクトのCMで有名なAGA専門クリニックです。

提携院合わせて全国50院以上。投薬治療から育毛メソセラピー、植毛まで幅広い治療法に対応しており、大手らしい充実したサービス内容となってます。

オリジナル治療薬「Rebirth」のフルセットは1年契約で35,000円ですが、個々の治療薬の組み合わせにすると相場とそれほど変わりません。

AGAスキンクリニック(税別)
フィナ内服¥4,800
初回 ¥3,400
フィナ内服
ミノキ内服
¥14,000
フィナ内服
ミノキ内服
(サプリ)
ミノキ外用
¥35,000
12ヶ月コース
カウンセリング¥0
初診料・再診料¥0
血液検査¥0

抜け毛・薄毛を改善するためのロードマップ・まとめ

ここまでの内容のまとめ。

  • 男性の抜け毛・薄毛の原因はAGAという一種の病気
  • AGAは「ジヒドロテストステロン(DHT)」という脱毛ホルモンによってヘアサイクルが乱れる事で薄毛が進行していく
  • 現在のAGA治療の主流はフィナステリドによるAGA抑制とミノキシジルによる発毛促進のセット
  • AGA治療はAGA専門クリニックで医師の診断の元で始めるのがベスト

2007年(ちょうど私がAGAを発症した頃)にプロペシアが病院で処方され始め、薄毛=AGAという認識が広まるようになりました。

「病院」というと抵抗もあるかもしれませんが、10数年前はクリニックの数も少なく初回から診察料で1万円もかかったりしてました。

最近は、クリニックの数や料金の面でも通いやすくなりましたし、本当に良い時代になったと思います。

まずは、AGAは十分改善できることを知って、薄毛対策の第一歩を踏み出してもらえればと思います。

私も現在進行形で治療中なので、参考になりそうな情報があれば記事を追加していきます。

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